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プレスリリースを送るタイミングと配信代行サービスの3つの弱点

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IT企業においてプレスリリースを使ってテレビや新聞、ネットのメディアに取り上げてもらい宣伝するPR・広報という手段が徐々に一般的になってきました。AdwordsやSEOなどのWebマーケティングだけでなく、プレスリリースに力を入れていきたいという企業が増えています。

「ValuePress」や「@Press」、「PR TIMES」などのプレスリリース配信代行サービスを利用して、送るモノだと思い込んでいる方も多いのではないかと思います。この記事では、そもそもプレスリリース配信代行サービスとは何か?そして、使うときの注意点をまとめてみました。

 

プレスリリース配信代行サービスとは

プレスリリース配信代行サービスが乱立しており、どれを使うべきか迷う方も多いと思います。値段も配信1回3万円、月額8万円というような値段設定であまり変わりがありません。

プレスリリース配信代行サービスは、広報担当者に替わってメディアにFAXやメールで配信してくれるサービスです。従来であれば、プレスリリースを配信するに当たって、テレビ局や新聞社のFAX番号を教えてもらい一つ一つFAXを送る、同様にネットニュースでは、Webサイトを確認してプレスリリース配信先のメールアドレスに一つ一つメールを送るという作業が発生します。

たった3万円程度で200〜300媒体に一斉に遅れるのであれば安くて手軽なサービスと言えます。しかし、手軽な故にいくつも弱点があります。

 

宇宙とメール

 

弱点1. 誰に配信しているかわからない

プレスリリース配信代行サービスでは、誰に配信しているかわからないことが弱点です。

たとえば、@Pressでは、配信先のリストが提供されますが、テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」と書いてあるリストでも、ストレートニュースのコーナー行きなのか「トレンドたまご」のコーナー行きなのかはわかりません。

取り上げられるかどうかは毎回「運まかせ」となってしまいます。

 

弱点2. 代行サービスは配信タイミングは全媒体が同時

配信のタイミングがとても重要です。それは、記事になるまでの時間がテレビや新聞、雑誌、ネットニュースによって異なるからです。

一番早いのは、ネットニュースです。マイナビなどで記事にされるストレートニュースは、電話取材もなくプレスリリースのみを見て記事を書きます。最短で30分〜1時間で記事なったこともあります。

逆に一番時間がかかるのは月刊誌などの雑誌です。発行日の2ヶ月前くらいに情報を渡さないとタイミング良く記事になりません。同じくテレビも取材するかどうかを検討する時間が必要なので、2週間前くらいには事前の告知をした方が良いです。

メディア露出・パブリシティを最大に高めたい場合は、一斉配信の配信代行サービスでは要求を満たせません。

 

テレビ向けプレスリリースの例
テレビ向けプレスリリースの例

 

弱点3. 刺さるプレスリリースが書けない

経済系のメディアなのかエンタメなのか技術系なのかによって記事になるプレスリリースの書き方は異なります。一斉配信の場合は、タイトル、冒頭文、本文、添付資料まで同じになります。メディア別に送ることは不可能です。

テレビに向けたプレスリリースでは、どのような動画が撮れるのかがわかることが必要です。また、経済系(日経新聞など)では、数字がとても重要です。○○%アップや目標○○万社などの具体的な数字です。

個別に狙いたいメディアがある場合は、テレビ向けのものや経済系メディア向けのものなど別途作成し、プレスリリース配信代行サービスと併用して個別にFAXやメール、郵送で送る必要があります。

 

まとめ、プレスリリース配信は手間をかけた方が良い

安くて効果的に記事になるプレスリリース配信代行サービスを求めている方が多いのが現状です。記事化を狙うのであれば逆に手間をかけて配信することが大切です。

すべてを自分たちで配信するのは困難なのでプレスリリース配信代行サービスを併用しながら、過去に取材してくれた記者に対して個別の情報を添えてを送る、取り上げてほしいテレビ番組にぴったりな企画書を書いて送るなど、一手間かけることで記事としての掲載率は大きくアップします。

現在、最適な配信代行ツールはないのでシェイプウィンでは、開発の検討をしています。とりあえず配信ではなく、心のこもったプレスリリースを効率的に送ることがPR・広報が上手な会社への一歩です。

神村 優介
神村 優介
徳山工業高等専門学校卒業。在学中にNHK高専ロボコン出場経験を生かしたロボット教育ビジネス「MAKE21」を始める。2005年にこのビジネスで経済産業省後援のドリームゲートビジネスプランコンテストの中国地区大会で最優秀賞を取得。その後、株式会社セガトイズに入社し、玩具の企画開発マーケティングを担当。お風呂で使える家庭用プラネタリウム「ホームスターアクア」をプロデュースし、年間15万個出荷の大ヒットを記録。独立後、広報PRを中心にマーケティング企画支援を行うシェイプウィン株式会社を24歳で設立。これまでにChatWorkやスマレジ、TEMONAなどスタートアップの広報PRやマーケティングを支援。