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PRパーソンに不可欠な文章作成ツール、テキストエディタのあれこれについて

今回の記事は、あることにインスパイアされて書くことになりました。

書店に出向けば、各種目的に応じた文章の書き方やノウハウについての著書を数多く見かけます。そうしたなかには、もちろんプレスリリースの書き方に関する本も何冊が刊行されています。また各種ビジネス誌でも、文章術・文章力のスキルアップの特集がコンスタントに組まれています。

PRパーソンにとって、さまざまな業界や職種の人たちとのコミュニケーション力と同等、あるいはそれ以上に、書く=文章力ということが今日のビジネスパーソンにとって重要なスキルであることは、きっとだれでもが実感していることでしょう。

人は、自分の考えを伝える(表現する)ことにさまざまな手段を身につけていますが、だれにとっても「言葉」を使うということが、もっとも基本的で多く日常的なことです。もとより、デジタルネイティブ社会の今日では、「書く」ということはすなわち「打つ」ことです。

今回は、その「書く」というもっとも日常的なこと、それもデジタルツール(アプリケーション)を使って文章を書くことについて考えてみます。

書くこと=考えること

アイディアのイメージ

私が書く文章のテーマや内容は、すぐに実務に役立つというよりもどちらかといえば考え方や視点の持ち方、発想や着眼点などそうしたことの気づきやヒントになればと常に意識しています。私自身が気づいたり考えたり興味をもったり触発されたりすることについて、現在性(情況)やマーケティングに少しでも引き寄せて記事にするよう心がけています

私にとって、書く=考えることです。

したがって、扱われているテーマもとても多岐にわたっています。ですから、ほかの執筆者とは異なり、日々の実務にいまからすぐ活かせる内容ではないかもしれません。もちろん、私の記事がなにがしかのヒントとなって日常業務に役立つこともあるでしょうし、うまくその内容を活用する人もいることでしょう。

それでも、本ブログはPRコンサルティング企業のサイトとしては、それらに直接的に関係のないようなテーマーー「新しい酒は新しい革袋にーー未来の職種は新しい言葉(役職名)で作られる」「「手帳3.0」デジタル社会で人気が高まる「手帳文化社会」を考える」「【イベントレポート】「読書会のすすめ」ーー第3回東京読書サミットに参加して」、ーーなど極私的な動機から書く、また書評エッセイに関しても新刊書やベストセラービジネス書よりとくに個人的な関心から読んでみたいという著書(著者)、ときには絶版書(『戦略の原理~独創的なポジショニングが競争優位を生む』など)を取り上げることもあります。

他の人がほとんど取り上げないだろうテーマや内容は、良くいえばコンテンツに独自性と多様性をもたらすことに貢献しているかもしれませんが、ある意味では「なんでもあり」というとても掟破りで身勝手な書きようかもしれません。

そうしたことにもかかわらず、多くのみなさんにご笑覧いただき、“どこかのだれかのなにがしかのお役に立っている”のではないかと。きっと、それで記事の連載をここまで続けることができているのだろうと、まことに都合よく私は考えるようにしています。

私には不可欠な「テキストエディタ」

テキストエディタ

私はブラウザが大好きで、つい先ごろも「ソーシャルメディアやコミュニティ運営者には最適なBiscuit(ビスケット)ーー「ブラウザの歴史が、また1ページ…」」という記事を書きました。

国産ブラウザでしかも個人で開発しているというだけではなく、ソーシャルメディア時代にふさわしいUXであることも、記事を書きたいという動機になっています。

そのブラウザに次いでもっとも重要不可欠で、なければ困るどころか想像すらできないアプリケーション、それがテキストエディタです。

私はMacネイティブユーザーなのですが、アップル純正の「テキストエディット」はほとんど使ったことがありません。この数十年来、もっとも愛用しているのがiText Express。こちらも国産のエディタです。

今日、文章作成に不可欠なアプリケーションの紹介は、文章術や文章力のノウハウなどに比べると多くありません。

さて、みなさんは、文章を作成するときどのようなアプリケーションを利用していますか。エディタでしょうか、ワープロでしょうか。私は前者です。すべての文章はエディタでおおよそ80%くらいまで仕上げ、最終的に相手方に渡す段階になってMSワードなどに移して残り20%ほどを仕上げ、それを完成させてから送っています。そのほかでは、Evernoteも比較的頻繁に利用しています。

さて、今回のブログを書くきっかけは、カナダ在住の作家である一田和樹さんとのメッセージのやりとりにインスパイアされたことです。

一田さんとは、私が昨年そのご著書『フェイクニュース~新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)の書評エッセイを書き、それをツイッター上で発見してくださったことから嬉しいセレンディピティによるご縁を得ました。

つい先ごろ、Evernoteのようにブラウザ上で使える作家専用エディタNolaという国産の新しいアプリケーションを知り、一田さんにそのNolaのご案内をしたことでメッセージのやりとりがあり、一田さんもエディタで小説を執筆していることを知りました。それで、ブラウザと同様に頻繁に利用するエディタにとても興味を喚起されることになりました。

私の愛用しているエディタは、上記のiText Express(有償版iText Pro有)のほか、一時期にはよく利用していたOmmwriter(現在はApp Storeで有償版のみ)とMiを使っていたことがありますが、両アプリケーションともご無沙汰しています。

今回、さらに新しくCotEditorTATEditorを追加し、さらにこちらも新しくなったようなので数十年ぶりにJedit Ωもダウンロードし、合計7つのエディタのアプリケーションを揃えました。ほかには、Mac標準「メモ」ではなく、Automattic社(WordPressで有名ですね)のSimplenote(UIは英語、日本語で利用可能)も追加してみました。これらのアプリケーションは、基本的に無償(Ommwriterは除く)で利用できます。

とにかく、これほどまでにさまざまのエディタがあり、とくに文章作成をすることが主業務となっているような人であれば、きっとだれでもがいろいろと試したい気持ちになることでしょう。

多種多様な文章(メモやノート、社内外の資料作成など)ファイルの多い人たちであれば、たとえばそれらをテーマや内容ごとのカテゴリとしてアプリケーションごとに利用して分類や管理をしておけば、ファイルを探すときに見つけやすくなるというメリットもきっとあるに違いありません。

テキストエディタ利用者の2派

プログラマーの仕事風景

エディタの利用者には、2派があります。ひとつは、ブログ、エッセイ、小説、日記などの文章を書く人たち。もうひとつは、プログラミングやコードを書く人たちです。私は前者に属しますが、エディタといえば最近ではどちらかというと後者が利用するイメージが強いかもしれません。

一般的な文章を作成するには、シンプルなエディタが最適だと判断しています。私は、Macのクラシック環境(OS 9まで)を利用していたころは、デフォルトの「シンプルテキスト」よりほとんどJeditで文章を書いていました。その当時は、それしか知らなかったからです。ほかには、原稿用紙専用ソフトの『ORGAI』も使用していたこともあります。OS Xになり、上記のiText Expressを見つけて以後、エディタはそれだけでほぼ済ませてきました。

日本独自の文化でもある原稿用紙のマス目を埋めて文章を書いてみたいと思うのは、文章を書く人であれば少なからず憧れた記憶があるでしょう。本はいまだにほとんどが縦です。私自身も基本的には縦書きが好きなのですが、それでもワープロ専用機を使用していたころからかれこれ40年近くも文章はほとんど横書きしかしたことがなく、またニュースやブログなどをはじめとしたウェブ上の文章は横組みが当然なこともあり、頭脳のシナプスがすでに横書きで慣習化されています。今日では、おそらく縦書きで文章を作成するのは難しいように感じています。

一田さんご自身、小説を書くときにエディタを使用して横書きだとのこと。ちなみに、アプリケーションはMiを利用しているそうです。今日では、プロの作家たちでもエディタ利用と横書き派が多いかもしれません。

奥が深い「エディタ」というアプリケーション

ノートPCとオフィス文具

今日、多くの人たちはキーボードと無縁な生活は難しいでしょう。それが文章を打つにしろ、コードなどのプログラミングを入力するにしてもです。

そうしたとき、一番シンプルで重宝するのがエディタです。しかし、検索して実際にそれぞれを利用している人たちの意見や感想を読むと、これがベストだというエディタはないような印象で、国産・海外産をふくめて実に数多くの多彩なエディタが存在することにあらためて驚きます。

どれを選び利用すればよいのか迷うほどで、高機能なものから簡単なものまで豊富に用意されています。結局は、そのユーザーの目的やアプリに求める機能、操作環境、全体的な使い勝手(UX)など、その人の好みや利用目的と利用形態しだいでしょう。

そういう意味で、エディタというアプリケーションは実はとても奥が深いのです。

それにしても、今回のブログを書いたことで実感したことがあります。それは、人は好奇心あるいはなにがしかにインスパイアされることがあればーー今回は一田さんとのメッセージでのコミュニケーションーー、人は無限に書くことができるのだと。

なお、今回いくつかのエディタをご紹介していますが、私がMacユーザーであること、文章作成をする人たちにとって便利なテキストエディタに限定していることは、あらかじめご了解ならびにご了承を賜りたくお願いを申し上げます。

Windows、Unix/Linux環境で利用するエディタをお探しの方は、お手数なのですがおのおので検索してくださいますようお願いいたします。こちらも、実にさまざまな種類があり、どれもそれぞれ特長があります。

また、エンジニアもプログラミングやコードを記述するときに利用することが多いエディタですが、それらについてはもちろんほかにもすぐれたアプリケーションがいくつもあります。

どちらも、それらアプリケーションの紹介から使い方まで詳しい記事を数多く見つけることができます。

これは余談なのですが、私は書くことに専念したいときにはVivaldi機能拡張(Google Chromeでも可)“Relaxing Sounds – Giovesoft”を利用しています。鳥のさえずり、しとしと降る雨音、ゆったりした波の音など、約30種類の自然サウンドから好みの音源を選べます。この機能拡張を使えば、自然の癒やされる音を流しながら書くことに集中できます。

機会があれば、こちらも是非ともお試しを。

今回の記事で、もしもみなさんに最適かつ快適なエディタが見つかり、これからの文章作成に貢献することができれば、これほど嬉しいことはありません。

なお、メモ術などに関することは、「MEMOから始めよ!ーーブロガー的メモしたことを活かす3つのコツ」という記事もありますので、あわせてご参照をいただきお役に立てば幸甚に存じます。

(関連リンク)

(1)【小説向け】無料のおすすめ縦書きエディタ・アプリ11選【フリーソフト】

(2)【Mac】フリーテキストエディタ17選!おすすめのテキストエディタは?

(3)Macアプリ「OmmWriter」― 美しいデザインとBGMに癒やされながら文章を書けるテキストエディタ

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梅下 武彦
コミュニケーションアーキテクト(Marketing Special Agent)兼ブロガー。マーケティングコミュニケーション領域のアドバイザーとして活動をする一方、主にスタートアップ支援を行いつつSocialmediactivisとして活動中。広告代理店の“傭兵マーケッター”として、さまざまなマーケティングコミュニケーション業務を手がける。21世紀、検索エンジン、電子書籍、3D仮想世界など、ベンチャーやスタートアップのマーケティング責任者を歴任。特に、BtoCビジネスの企画業務全般(事業開発、マーケティング、広告・宣伝、広報、プロモーション等)に携わる。この間、02年ブログ、004年のSNS、05年のWeb2.0、06年の3D仮想空間など、ネットビジネス大きな変化の中で、常にさまざまなベンチャー企業のマーケティングコミュニケーションに携わってきた。