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ファクトブックとは?メディア露出を強化する広報PR担当者必見

Date: 2021.08.03
Written by: 編集部

ファクトブックというものはご存じでしょうか? ネットで検索すると、株主総会や株主通信などIR活動(対投資家の関係構築)で投資家に配布する資料が多く出てきます。広報PR活動でも、会社のことを知ってもらうための資料としてメディア向けのファクトブックを作成し、配布することは有効なメディアリレーションズの手段です。

今回は、ファクトブックについて解説します。

 

広報PR活動に欠かせないファクトブックとは

ファクトブックとは、企業や団体、組織などが、メディア向けに自社の製品やサービス、自社に関する事実をまとめた資料のことです。自社のポジショニングや市場環境(SWOT、STPなど)、歴史などの定性的な情報や売上や業界シェア、顧客数の推移など、定量的なデータをまとめ、メディアの説得や記事にするときの資料として活用されます。

もともとは、アメリカの『ザ・ワールド・ファクトブック』という1962年に刊行された世界各国の情報をまとめた刊行物です。

信頼性の高い情報源として、学校が資料に使ったり、各報道機関でも利用されたりすることで、広報PR活動でも有効だと広まり、日本でも略称であった『ファクトブック』が報道機関向けの資料として使用されるようになりました。

※諸説あります。

ファクトブックを読むメディア側の視点で言うと、

『その会社を取り上げるうえで、読者・視聴者に有益な情報がまとまっているもの』

ということです。

 

広報PR用のファクトブック作成のポイント

パンフレットや営業用の会社案内をメディア向けで使用している広報PR担当者も多いので、あえて用意しない企業も多いです。広報PR活動におけるファクトブック作成は、メディアが報道の参考資料に使える情報が充実していることが重要です。例えば、営業用の会社案内に市場環境の説明や自社のポジショニング(カオスマップなど)を盛り込むことはまれですが、ファクトブックでは重要な要素です。

正直、広報PR用のファクトブックを作成するのは多くの時間と労力を必要とします。しかし、客観的なデータとともに自社を紹介するファクトブックによってメディアからの信頼が得られるだけではなく、取材する機会が増えて、深掘りされた記事が出るメリットがあります。

そうなると、広報PR担当としては作らざるを得ないです!

それでは、作り方のポイントについて解説します。

POINT① 基本的には、『会社案内/パンフレット』の情報をベースにしましょう。

POINT② その業界の市場規模や構造などを分かりやすく記載する!

記者や編集者は仕事柄、さまざまな業界の情報や知識は有していることが多いですが、業界の専門家というわけではないです。また、情報を届ける先も同業の方だけではない可能性もあるため、業界知識のない読者・視聴者にもわかりやすいデータがまとまっていると記事の中で使用できます。自社独自の調査データがない場合でも、政府の統計や調査会社が発表しているデータの出典元を明らかにすることが必要です。

POINT③ 実績アピールや会社紹介は『掘り出しモノ感』を意識!

当然ですが、業界情報をうまくまとめても、自社に興味を持ってもらえなければ意味がありません。過去~現在~未来への流れが分かる推移データは特に有効活用されます。実績のアピール(過去)から、今の会社紹介(現在)、そして今後の展望や成長を感じさせるまとめ(未来)で構成すると良いです。特にビジネスメディアでは売上推移、取引額、ユーザー数など、会社の事業規模が分かるデータを好みます。

また、メディアは、俗に『スクープ』と呼ばれる『自社独占情報・取材』を好みます。他社が気付いていない魅力を独占取材ができそうと思わせる演出(掘り出しモノ感)を狙ってみてください。

POINT④ 取材する側の目線(for you)を忘れない!

その記事の情報を有益だと感じる読者がいることが取材・記事にするときの大前提です。読者目線で有益かどうかを常に意識して制作していき、実績や会社情報をまとめていきましょう。また、いろいろと情報を盛り込むと、冊子が厚くなりやすいです。記者は、常に多くの情報が流れてくる環境にいます。瞬時に魅力的だと思ってもらえる分かりやすさと、どれだけ情報を削れるかというミニマル思考で作成することを心掛けてください。

 

中小製造業の広報PRの成功事例

ニッチな市場向けに機械部品を作っている小さな町工場の話です。

プレスリリースを配信したものの、反響がなく、どうしたら商品を広く知ってもらえるのかという相談を受けて、広報PRの支援をしました。

プレスリリースを拝見したところ、メディアが取材したいと思ってもらえるようなキーワードは盛り込まれており、内容は少し修正するだけで問題はありませんでした。一見、取材が来てもおかしくないのに反響がないのはなぜだろう?と要因分析した際に、気になったのは企業情報に記載されている『資本金200万円の有限会社』という部分でした。もちろん、資本金が少額でも売上や利益は大手や中堅企業並みという会社はあります。ただ、数は多いわけではなく、規模が小さいとどうしてもインパクトが弱い記事になってしまい、お蔵入りになることも多いです。そのことを知っている記者としては、一か八かの取材に時間をかけられないと思ってためらってしまって、他を優先してしまった可能性があるのではと仮定しました。

そのため、取材をしてもらえる方法として、ファクトブックの作成を提案しました。

主な取引先の上場企業とは設立当初からの提携関係であることを過去の写真を交えて紹介しました。創業から3代に渡って受け継がれている技術の部分を、会社の変遷や製品とともに紹介するファクトブックを作成して、取材する前から会社のイメージをしやすいようにしました。

市場性が低いニッチな業界というネガティブな情報から、産業構造や業界シェア、技術力の高さに関する客観的なデータなどを用いて、『掘り出しモノ感』を想起し、メディアに興味を持ってもらえそうなデータやストーリーをそろえていきました。

ファクトブックの完成後は、プレスリリース配信やメディアキャラバンの際に必ず添付してアピールした結果、新聞と業界専門誌からの取材を獲得できました。特に専門誌の記事をご覧になった方からの発注相談の問い合わせが急増したそうです。

信頼のある専門媒体を通して、高い技術力を知ってもらうことができ、より高単価・高利益の受注が入るようになりました。新しい打ち手を探していた3代目社長にご満足していただけたこともうれしかったです。代表を退いたものの、現役で活躍中だった2代目から、『社員育成に時間を割けるようになった』と仰っていただけたのが印象的でした。

また、営業資料や製品カタログに、ファクトブックの情報を一部盛り込んだ資料へ刷新したことで、代替わりが始まっていた既存の取引先からも、改めて自社を知ってもらえるきっかけとなりました。これにより、信用力が上がって受注が増加したという恩恵を受けました。

さらに、新聞記事でも新規の反響はありました。ただ、営業面でのメリットではなく、一番効果を感じたのは、『従業員満足度の向上』だったそうです。業界が狭いため、これまでは家族に認知してもらえなかった自分たちの仕事ぶりを紹介され、家族が喜んでくれたことで、仕事のモチベーションアップにつながったそうです。

 

ファクトブック作成に当たってアドバイス

少なからず時間や制作コストもかかるため、広報PR活動には絶対にファクトブックが必要というわけではありません。メディアから自社のことが分かりづらく、取材に至らないと思われてしまっている場合はファクトブック作成により、客観性と新たな切り口で創出につながり、広報効果を高めてくれます。

販売促進ツールのパンフレットや会社説明会資料を刷新するタイミングで、一緒に広報PR用のファクトブック作成を検討してみてはいかがでしょうか?

自社に最適なファクトブックのコンテンツは何か、どのようなデータをそろえていけば魅力的になるかなどを外部の会社に相談することで、客観的なファクトブックのコンテンツを作ることができます。広報PRマーケティング専門会社のシェイプウィンでは、ファクトブック作成を戦略面からアウトプットまで支援しておりますので、お気軽にご相談ください。

 

 

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