テレビ広告の費用は「高額で大企業しか出せない」と思われがちですが、実は目的や放送エリア、枠の選び方によっては、中小企業でも手が届く金額で出稿が可能です。
とはいえ、全国ネットで放送されるようなテレビCMは、制作費や放映料を含めると数百万円〜数千万円規模になることもあり、慎重な検討が欠かせません。
本記事では、テレビ広告の費用相場や料金体系を分かりやすく解説し、さらに費用を抑えるための具体的な方法までご紹介します。
この記事の要約
・テレビ広告は高額なイメージがあるものの、放映エリアや枠の選び方次第で中小企業でも出稿可能。
・費用は「放映料」と「制作費」に大きく分かれ、時間帯・地域・制作規模・タレント起用などで大きく変動する。
・費用を抑えるにはスポットCMやTVer活用、地方局・深夜帯の選択が有効で、戦略次第で費用対効果を高められる。
テレビ広告の費用はどれくらい?

テレビCMの放映費用は、全国ネットで1本あたり数百万円〜、地方局では数十万円〜が一般的な相場です。
ただし、時間帯・地域・CMの種類によって金額は大きく変わります。
そもそもテレビCMには、大きく分けて「タイムCM」と「スポットCM」の2種類があります。
タイムCMは特定の番組のスポンサーとして放送されるもので、ブランドの信頼性や継続的露出に強いのが特徴です。
一方、スポットCMは番組に関係なく放送枠を購入する形式で、短期的な販促やテストマーケティングに向いています。
| 種類 | 特徴 | 費用相場(15秒あたり) |
|---|---|---|
| タイムCM | 番組スポンサーとして放映 | 100〜500万円(キー局) |
| スポットCM | 任意の時間帯に放映 | 10〜100万円(地方局) |
テレビCMの種類や定義については、こちらの記事で解説しています。
テレビ広告とは?費用相場・効果・デジタル広告との違いを徹底解説
本記事では、テレビCMの費用に関して詳しく説明していきます。
テレビ広告の費用体系

テレビ広告の費用は、大きく「放映料」と「制作費」の2つに分けられます。それぞれみていきましょう。
放映料の内訳
放映料は、「時間帯」「局」「地域」「CMの長さ」によって大きく変動します。
たとえば、視聴率の高いゴールデンタイム(19〜23時)は、同じ15秒でも昼間の時間帯の数倍の価格になります。
<時間帯別目安>
・朝・昼帯(6〜16時):10〜30万円
・プライムタイム(19〜23時):100万円以上
・深夜帯(23〜翌5時):5〜20万円
<地域別目安>
・全国ネット(キー局):数百万円〜
・地方局:10〜50万円程度
・BS・CSチャンネル:比較的安価(1本あたり数万円〜)
また、番組視聴率が高ければ高いほど、放映枠の単価も上昇します。
制作費の内訳
CM制作には、企画・撮影・編集・タレント起用などの費用が発生します。
内容や演出規模によって差があり、簡易的なアニメーションCMなら100万円前後、ロケ・出演者・映像演出を伴う本格的なCMでは1,000万円以上かかることもあります。
| 項目 | 内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 企画・構成 | 企画立案・脚本作成 | 20〜50万円 |
| 撮影・編集 | カメラ、照明、編集作業 | 50〜200万円 |
| タレント出演料 | モデル・俳優・ナレーターなど | 数十万〜数千万円 |
| 音楽・ナレーション | 楽曲制作・MA作業など | 10〜50万円 |
放映先別のCM料金目安

ここからは、放映先による費用について詳しくみていきます。
キー局・地方局の料金相場の比較
テレビ広告の費用は、「放送局」と「放送エリア」で大きく異なります。
キー局(全国ネット)は全国放送が可能な一方で、放映単価が非常に高くなります。
| 放送局 | 放映範囲 | 費用目安(15秒) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| フジテレビ/日テレ/TBS/テレ朝など | 全国 | 50〜500万円 | 高視聴率・全国ブランド向け |
| テレビ西日本/北海道テレビ/静岡朝日など | 地方 | 5〜50万円 | 地域密着・費用抑制に有効 |
| BS/CS放送 | 全国(特定ジャンル) | 5〜30万円 | 趣味・専門性の高い層に有効 |
エリアごとの料金相場
| エリア | 放送区分と放送局 | 費用目安(15秒あたり) |
|---|---|---|
| 北海道エリア | 北海道放送、北海道テレビなど | 約5〜10万円 |
| 関東エリア | 地上波(日本テレビ・TBS・フジテレビなど) 独立局(テレビ東京・TOKYO MXなど) | 約50〜500万円 約5〜50万円 |
| 東海エリア | 地上波(中京テレビ・CBCなど) 独立局(岐阜放送など) | 約5〜20万円 約1〜5万円 |
| 関西エリア | 地上波(読売テレビ・関西テレビなど) 独立局(サンテレビ・KBS京都など) | 約10〜100万円 約3〜10万円 |
| 中国エリア | 広島テレビ放送、中国放送など | 約3〜10万円 |
| 九州エリア | 福岡放送、RKB毎日放送、九州朝日放送など | 約3〜10万円 |
地域限定放映のメリットと費用感
地域限定放映は、費用を抑えながら地元住民に強く印象を残す手法としてローカルネタなどにおすすめです。
たとえば、福岡・名古屋・札幌といった地方主要都市で放映すれば、数十万円からテスト出稿が可能です。さらに、SNSやWeb広告と組み合わせることで、放映後の購買行動や来店促進につなげることができます。
テレビCMの費用が高い理由
そもそも、他のメディアと比べてなぜテレビCMはこんなに費用がかかるのかと不思議に思ったことはありませんか?
テレビ広告が高額なのは、「番組制作コスト」と「CM総量規制」による希少価値が背景にあります。
番組制作そのものに莫大な費用がかかっています。たとえば1時間番組の制作費は数百万円〜数千万円規模といわれています。
たとえば、SmartFLASHの記事によると、『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ系)では3,000万円の制作費、同じく日テレの『踊る!さんま御殿!!』の制作費は1000万円もかかっていることがわかります。

その費用をスポンサー広告で補うため、CM枠の単価も高く設定されています。
さらに、日本民間放送連盟が定める「CM総量規制」により、1週間あたりのCM放送量は総放送時間の18%以内と制限されています。プライムタイム(19〜23時)では、60分番組あたり最大12分(約40本の30秒CM)が上限と定められており、放映枠には限りがあります。
こういった背景があるため、視聴率の高い時間帯では枠の競争が激しくなり、価格が上昇するのです。
テレビCM制作費と有名人起用の費用感の比較

では、テレビCMの製作とタレント起用には、実際どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
制作費の相場
テレビCMの制作費は、映像のクオリティや撮影内容によって数百万円〜数千万円規模に及びます。
スタジオ撮影や簡易編集で済むケースなら100万円前後、大型セットやロケーション撮影を伴う場合は500〜1,000万円超になることもあります。
タレント起用費用
タレントを起用する場合は、費用がさらに大きく跳ね上がります。
たとえば無名のモデルなら数十万円〜、知名度のある俳優やタレントなら数千万円〜数億円規模になることもあります。
契約は基本的に1年単位が多く、CMの放映エリアや期間、メディア露出の範囲によっても変動します。
特に人気スポーツ選手(例:大谷翔平選手など)の場合は、単発出演でも数億円規模の契約になるとされています。
他メディア広告との費用比較

テレビ広告はマスリーチと信頼性に強く、ブランド価値を高めたい企業に最適です。
一方で、YouTubeやSNS広告は短期間で効果検証ができるため、テレビ広告の前段階のテスト施策としても活用されています。
両者を組み合わせる「クロスメディア展開」が、現在の主流です。
| 項目 | テレビ広告 | YouTube・SNS広告 |
|---|---|---|
| リーチ | 全国規模・年齢層幅広い | 特定セグメント中心 |
| 費用 | 高額(数百万円〜) | 少額から出稿可能 |
| 信頼性 | 高い(考査あり) | 比較的低い(出稿容易) |
| 即効性 | 低い | 高い |
| ブランディング効果 | 非常に高い | 限定的 |
YouTube広告との違い
YouTube広告は、少額から出稿でき、年齢や興味などで細かくターゲティングできる点が強みです。
一方で、スキップや離脱が発生しやすく、確実に視聴される保証がないという弱点もあります。
YouTubeは「狙って届ける」、テレビは「広く浸透させる」。目的に応じて使い分けるのが理想的です。
SNS広告との違い
SNS広告は、拡散性と即効性に優れ、話題づくりやキャンペーンには最適です。
ただし、情報が流れやすく、信頼性の構築には時間がかかる傾向があります。
テレビ広告は、即効性よりも「企業の信用」や「ブランドの格」を伝えるのに向いています。
SNSが「共感を広げる」手法なら、テレビは「信頼を定着させる」手法といえるでしょう。
SNS広告運用については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【完全ガイド】SNS広告運用を徹底解説!利益を出すための広告運用方法は?
費用を抑えてテレビCMを出す方法

テレビCMは高額なイメージがありますが、工夫次第で費用を抑えることができます。その方法4選と、注意点を解説します。
①スポットCMの活用
全国ネットではなく、地方局のスポットCMを利用すれば、数十万円から出稿が可能です。
まずは小規模テストを行い、反応を見てから拡大する方針が良いでしょう。
②TVerの活用
民放公式配信サービス「TVer」は、テレビCMと同等の信頼性を保ちながらWeb広告のように配信できるのが特徴です。
リアルタイムで視聴できなかった層へのアプローチにも有効です。
シェイプウィンでも、TVer広告制作・運用に特化したサービスを展開しています。
TVer広告 制作・運用代行
③深夜帯・地方局の活用
深夜枠や地方局では放映単価が低く、1本10万円以下で出稿できるケースもあります。
特にエリアを絞ったBtoC企業には効果的です。
④制作の工夫
シンプルな映像構成にする、ナレーション中心にするなど、制作工程を減らすことでコストを半減できます。
コストカットの注意点
コスト削減を優先しすぎると、拡散力やメッセージ性が弱く「印象に残らないCM」になりがちです。
CMを出稿する目的を見失わず、制作と放映のバランスを意識することが重要です。
成功事例:中小企業でも実現したテレビCM活用例
株式会社QTnetが展開する九州向け光インターネットサービス「BBIQ(ビビック)」は、地域企業による効果的なテレビCM活用事例です。
「BBIQとセットでauスマホが永年割引」という新サービスをわかりやすく伝えることを目的に制作されました。
CMは、キャラクターがコミカルな音楽に合わせて登場し、「ビビック!」というフレーズをリズムに乗せて繰り返すことでサービス名を自然に印象付ける設計です。
可愛らしいキャラクターと明るい音楽が親しみを生み、九州エリアでの認知拡大と検索数向上につながりました。
地域限定に絞ったことで比較的コストを抑え、音・リズム・世界観を統一した構成が高い費用対効果を生んだ好例といえるでしょう。
よくある質問

テレビCMを検討する際、実際の費用感や放映条件についての質問を多くいただきます。
ここでは、初めてテレビ広告を検討する方に、現場でよく寄せられる質問と回答を整理しました。
テレビCMは1本いくらですか?
全国放送では15秒あたり50〜500万円、地方局では10〜50万円が目安です。
大谷翔平選手を起用したCMは1本いくらですか?
企業契約では数億円規模になるケースもあります。
出演料のほか、放映回数・契約期間などによって変動します。
CMを出すのにかかる費用は?
制作費と放映料を含めると、少なくとも100万円〜数千万円規模が一般的です。
まとめ:テレビ広告は高額だが戦略次第で実現可能

テレビ広告は高額に思われがちですが、その裏には「リーチの広さ」「信頼性」「ブランド価値向上」という確かな効果があります。
一方で、ただ広告を出すだけでは成果につながりません。放映エリア・時間帯・クリエイティブを最適化することで、初めて投資対効果が見えてきます。
しかし、これらを自社だけで設計・運用するのは難しく、専門的な知見が求められます。
シェイプウィンでは、テレビ広告を軸にSNS・SEO・PRを連動させた戦略設計をサポートし、費用対効果を最大化するプランを提案しています。
高額な広告を「戦略的な投資」に変える第一歩として、ぜひご相談ください。
